25歳②

私ってもしかして生き方がずっと変わってないんじゃないの、と過去を振り返りながらそう思った。

私って愛されたかったはずなのに、温かい家庭が理想だったはずなのに、

実は人を壊したかったし、不幸に陥れたかったんじゃないのって思った。

傷付けて裏切って笑いたい自分と、そんな私を本当に嫌われてしまう恐怖。

小さい頃のお母さんやお兄ちゃんへの行動とよく似てる。

私はやる事が変わってないのだと思う。

私は何がしたかったんだろうか。

本当は何がしたかったの?

人を壊したかったの?支配したかったの?

どうして自ら破滅の道をあえて選ぶの?

誤作動を起こしてしまうの?

 

今まで私は自分は珍しい最悪な人生の持ち主だと思ってた。

でもだんだん、案外、自分がこうしたくて、わざとだったんではないかと思うようになってきた。

 

私は何したい?

 

 

 

 

 

新しい職場が始まって、私はしばらく止まってた過食が復活した。

帰る時にコンビニでお菓子を大量に買うことから、

会社の売店で買って、ロッカーで食べるまでに進化していった。

 

同じグループのおじさんはみんな優しかった。

ミスしても怒らなかった。

隣の引継ぎの女性は、きっとADHDだったけど、その人も優しかった。

その人はバツ1で、過去に鬱で髪の毛が全部なくなったことがあって、

すごくきれい好きで、几帳面で、

子供に対してヒステリックに怒ってしまう、

旦那に腹が立って、洗濯機を壊した、とか言ってた。

私はなんとなく察した。

 

私が仕事で横にくる女性はいつも傷ついた人が多かった。

 

 

仕事ではミスしまくった。

まー本当にどうしてこんなにミスするの、ってくらいミスした。

上司にもあきれられてた。

でも優しかった。

私は罪悪感と申し訳なさで、週末いつも泥酔するか、帰ってから過食した。

 

部長は私にすごく優しかった。

いつも部長に好かれた。

でも、スカート短い事をいつもいじってきた。

セクハラもパワハラも豪快にする人だった。

 

 

部署は変な人がたくさんいた。

鬱の人、発達障害だろって人、パワハラを豪快にする人、仕事ができない人。

どこの部署にも邪魔となる人が、最後に残れる部署だった。

私は本当にくじ運がいいよなあ、と自分の引き寄せてしまうものに苦笑した。

 

 

部内の女性は、私のこと嫌いだったと思う。

全然絡みがなかった。

みんな人の悪口を言う人だということを、風のうわさで聞いた。

私すごく言われてるだろうなって思った。

 

 

仕事はなんとかやめずに続いた。

夏が来た。

 

あ、夏が来る前に、たまたまゆうきの元カノが働いてる服屋に友達と行った。

スマホで写メを確認しながら、あいつか、ブスやんって笑った。

そしたら、その日にゆうきから電話が来た。

ラインブロックされてたから、番号で電話が来た。

 

おめえ俺の女の店に行ったらしいやん?まじできめーんだけど。

やめてくれん?

 

って言われた。

私は心臓がバクバクした。

手が震えた。

 

 

でも、は?なんのこと?イオンにはいったけどお前の女とか知らん

と言った。

 

 

そしたら、

イオンに行ったとかいってやがるwwうけるww

お前マジできめーなwwww

 

と、言ってきた。

 

こいつは煽り方を良く知ってる。

本当に腹が立って殺したくなった。

だから、

 

お前いつまで好かれてると思ってんの?

お前のことなんて興味ないから

いつまでも勘違いしてんじゃねーよきっしょ

 

 

と言って、電話を切って着拒した。

 

キレてるだろうな、悪口言いまくってるだろうな、言いふらされてるだろうなって思った。

でもなんか、もうどうでもよかった。

ゆうきはここで完全に終わった。

 

 

地元の先輩とは、酔った勢いで営んでから、何回か遊んだ。

いつも車を出してくれて、おごってくれて、

バイクにも乗せてくれて、仕事の人にも会わせてくれた。

 

でもちょっと、支配欲というか、駆け引きが多い人だった。

だから私はだんだんと、離れていかれる恐怖に襲われて、気を使うようになった。

 

先輩の事は、地元の女の先輩が相談に乗ってくれた。

 

でも結局、この先輩とはうまくいかなかった。

だんだんと、先輩が離れてくのが分かった。

私は、あえて男友達との写メをSNSにたくさん乗せた。

先輩はむかついたと思う。

私はいつもこういう事をしてしまう。

 

私は女の先輩から、この先輩が、

私の事は好きだったけど、重くて、申し訳ないけど俺には無理、

でもなんかかわいそうで

 

と言ってたらしい。

 

 

私は絶望した。

またか。

そんな気持ちだった。

 

後日、ラインで気持ちを伝えたら、やっぱり振られた。

私は何となく、復讐も兼ねてると思った。

 

でも、なんかどうでもよかった。

ちょうど、その先輩に可愛い彼女ができた。

 

他の地元の先輩とたくさん遊ぶようになった。

 

失恋した日は、女の先輩と夜の海に行った。

泣かないでって言われた。

 

 

てめえは彼氏できた事ねえしこういう悲しみもわかんねえのか、死ね、

と、思いながら、我慢するぅ、と言っといた。

 

はーあ、また噂話にされる。

このパターンがはじまる。

何を言われるんだろう、怖かった。

 

いつもこのパターンなんだよね。

 

私が振られて、噂話にされる。

私が1番恐れてて、傷となってること。

私はなぜかいつも繰り返してしまう。

 

 

でも、なぜかそんなには広まらなかった。

 

夏が来た。

振られた先輩以外の地元の先輩とたくさん飲むようになった。

その中にいつもいる、ゆうきの友達でもあった、女の子(じゅんちゃん)

といつも一緒にいるようになった。

たくさん泥酔した。

たくさんみんなを振り回した。

 

みんなで島に行ってジェットもした。

死ぬほど楽しかった。

 

いつも酔っぱらってた。

 

 

あ、また思い出した。

あの先輩に振られてから、高校の時3年間一緒だったやつを酔っぱらった勢いで呼び出して、体の関係を1回してしまった。

まじでヤケクソだった。

次の日になって我に返って、なんか悔しくて惨めで、ホテル代を無言で全部払わせた。

そいつとはそれっきりやってない。

 

私は何がしたかったんだろう。

はっちゃめちゃだな、本当。