22歳
フリーターを1年やって、春を迎えた。
4月になる少し前に、就職先が決まった。
広告のチラシに募集があった、塾の講師だった。
もちろん私は塾の講師なんて無理で、その塾の事務系のお仕事や、デザインのお仕事、というジャンルとして受けた。
面接では、年相応と言いたかったのに、年早漏とって言ってしまって、爆笑されたけど、受かった。
合格の電話では、あなたに才能を感じるからって褒められて、私はバカだから、でしょうな!!分かってんなーと、思った。
本当にバカだった。
その電話の中で、私が希望していた配属先ではないところに配属されることになった。
私はえっ、ってなったけど、うまいこと褒められて持ち上げられて、分かりました、となってしまった。
新しい職場に行き、そこにはもう1人キャバクラ上がりのギャルがいた。
私は色んなことがあったから、もう化粧詐欺をやめたい、と思って、カラコンもせずに、薄い化粧で行ってた。
新しい職場では、なぜか塾の講師のお手伝い、から、講師をまかせられるようになった。
私はだんだん、都合よく使われてるのが分かった。
職場の中に、塾長と、コンサルタントのちびでデブでくさい男がいた。
このチビデブにものすごいパワハラを受けるようになった。
こいつは典型的なモラ野郎で、俺様で、いつも人を見下して、職場なのに付き合ってる彼女を相方にいつもその子と出勤してきた。
そいつは面接の時にもいたけど、とにかく私をバカにしてきたり、嫌みを言ったり、みんなの前で私が恥ずかしくなるような事を言ってきた。
私はすごくイライラしてた。でも我慢してた。
みんなの名刺を作るのまかせられた時は、デザインの指定も何もないのに、
いざ作ったら、見た瞬間に、これはやべえわwwwwwって爆笑された。
私は、ものすごく恥ずかしくなって、顔が赤くなって、死にたくなった。
そのチビデブは、とても嬉しそうだった。
ある時、そいつが私にまた色々言ってきたから、さすがに頭にきて言い返した。
そしたら、みんなの前でぶちぎれられて、1時間くらい責められ続けた。
私は悔しさと恥ずかしさと屈辱で大泣きした。
早く終わってほしくて、ごめんなさいって謝った。
一緒にいた人たちは、あーあ。って顔をしてた。
悲しすぎて、言われた言葉をあんまり覚えてない。
でも、お前なんはなんで生きてるんだって言われたのは覚えてる。
私は帰って、あつしに話した。
そしたら、めちゃくちゃ怒ってくれた。嬉しかった。
お母さんに話して、もうやめたいっていった。
そしたらお母さんはぶちぎれて、次の日に塾長と話すことになった。
結局、パワハラを指摘したみたいだけど、またうまいこと言いくるめられたのか、普通に戻ってきた。
働いた分の給料はもらえることになった。
チビデブとは会ってなくて、隣の部屋にいたらしい。
私は、さぞこのことをバカにされて笑われてるんだろうなって思った。
本当に殺したくなった。
ブスなのに、デブなのに、チビなのに。本当に屈辱。
2週間くらい働いた。
そしてあっけなく辞めた。
その後に、またハローワークの求人ですぐ受かった会社があった。
家からとても近いとこにある建設業の事務員だった。
給料はものすごく安かったけど、私はやっと就職できる、と思っていく事にした。
とても小さな会社で、事務員は私と40歳くらいのおっさんの2人だった。
日中はほとんどこのおっさんと2人きりで、私はこのおっさんのことがめちゃくちゃ嫌いでいつもイライラしてた。
すぐセクハラ発言してくるし、仕事をさぼろうとするし、すぐ逃げるし、人のせいにするし、効果音が気持ち悪すぎて、いつもぶん殴りたい気持ちだった。
社長はザ!建設業の人!みたいな感じだったから、私には優しかった。怒られる事はなかった。
でも、男の社員の人には、いつもパワハラをさく裂してたから、社長室から怒鳴り声がいつも聞こえてた。
現場の人は、私にいつも優しくしてくれた。
一人、10個上の人で、ものすごいイケメンの人がいて、私は会社のオアシスと呼んでた。
その人はいつも私に話しかけてくれた。お菓子も買ってくれた。嬉しかった
雨の日はおうちまで送ってくれた。
数年後に両想いだったことを知った。この人彼女いたけど!!!!
事務作業はたんたんとしてて、なれていった。
私はダイエットもしてたから、事務服がだんだんゆるゆるになっていった。
夏くらいになって、あつしとすれ違う事が多くなった。
すぐ喧嘩、いつも喧嘩、をしてた。
私はあつしの前でありのままでいすぎて、あつしの前で化粧もしないし、
裸を見せるのも抵抗がなかった。
これがマンネリにもつながったんだと思う。
私達はとくに束縛がなかったから、私は合コンに行く時もあつしに普通に報告してた。
浮気とかする気は全くなかったから。
あつしもそこは全然気にしてなかった。
ただ、あつしの前では化粧をしないのに、合コンにはゴリゴリに決めてく私にあつしが不満を言うようになった。
別れる少し前のできごとだった。
そういえば、合コンで出会った男から好かれたことがあった。
その時は彼氏がいることを内緒にしてて、友達にもそのまま内緒でいいよって言われたから。
普通にイケメンだったし、もったいないことをした。
でも、あつしがいたから、全然好意とかどうでもよかった。
その人とは私が彼氏がいることばれても、飲みともとしてみんなで飲んでた。
そのみんながあつしを呼んでよって言うから、あつしを呼んだ時があった。
で、あつしを呼んで、みんなで飲んでる時に、
あつしがやたら下ネタを話した。
私との行為のことを話しまくるから、私は恥ずかしすぎて、本気で怒ってやめてっていった。
でもやめてくれなくて、私は不機嫌を全開に出してしまって、みんなを心配させた。
最悪だった。なにこいつ、まじで死ねよ、本当恥ずかしいって思った。
飲み会が終わって、あつしの家に帰ってから、私は化粧を落として、
酔っぱらってたからそのまま寝た。
朝起きたら、あつしと目が合って、すっぴんの私の顔を見て、
これはやばい。
と、冷静に言ってきた。
私はなんか、本当にもう終わりな気がした。
それから後日、だんだんと連絡が来なくなったり、会う回数も減って、私は振られた。
私は振られる事がものすごく苦手だったから、
なんとか縋りついて、プレゼントしたり、謝ったりしたけど、ダメだった。
私に対して全拒否してるみたいだった。
私は自分のありかた、わがままさなど、色んなことを後悔して反省した。
でも、本当は、私だってずっと別れたかったんだと思う。
振られた次の日の仕事は、本当に死ぬのかと思った。
生きてるだけで、息をするだけで倒れてしまいそうだった。
ご飯を食べてもおいしくなかった。
友達が会ってくれて、励ましてくれた。
私は少しずつ、回復することにした。
すぐ恋愛とかする気分じゃなかった。
別れてから、その時仲が良かった女の先輩が私をバーベキューに誘ってくれた。
彼氏とその友達とやるからおいでよって。
またこれが次の彼氏との出会いとなった。