23歳②
会社の人たちは、みんな飲み会が大好きだった。
室の飲み会もあったし、部長に好かれてたからたくさんの誘いがあった。
若手の飲み会、もあった。
私は酔うと愉快になりすぎるから、すごくはしゃいで、めちゃくちゃしゃべるようになって、ふざけたり、楽しくてしょうがなかった。
仕事の私とは別人だった。
そんな私を見てみんなは、すごい陽キャや、ませてる、パリピみたいな感じで見てきた。
どこにいっても、少し悪そうなやつがチヤホヤされることを私は知ってた。
それに、こんなエリートがそろう真面目な人たちは、そういう人が好きなのも分かってた。
みんなみんな、いつになっても中2病。
会社では、仲のいい3個上の女の先輩がいた。
すごく可愛くて、いつもひっついてた。
私とその先輩はものすごくチヤホヤされた。
会社の運動会では、あの部署に可愛い子がいる、と有名になった。
その先輩はダメ男ばかりにひっかかる人だった。
でも、同じ部署の男の先輩と付き合う事になった。
私はその先輩と仲良くて、応援してた。
その先輩と一度キスをしたことがあった。
なんかの飲み会の途中で2人でカラオケに行って、キスされた。
私は、誰かといい感じの男とそういうことをしてやることに優越感を感じてた。
別に好きでもなんでもなくて、自分の反応次第で追いかけてくるのを冷静な自分で見るいた。
私はなんだかサイコパスのようになってた。
仕事では、シラフだし、話しかけるの苦手だし、同じ室の人と話そうとすると、
空回りしてよく分かんない事ばかりを話してしまってた。
いつも恥ずかしいって思ってた。
仕事では本当に小さなミスが多かった。
こんな私に優しくしてくれる上司には本当に感謝でいっぱいだった。
私は1年を通して、この年は絶対に楽しむ!!という強い決意があった。
だから、毎週のようにクラブに行ったし、
予定をつめつめにいれた。
だいぽんとも遊んだり飲みに行ったり、クラブ帰りに迎えに来てもらったり、
かずまとも遊んだり飲みに行ったり、お泊りしたりした。
だいぽんとは体の関係をたくさんしたけど、かずまとは中々そうならなかった。
だいぽんは追いかけすぎて、振られても追いかける私に、そういうとこだし、こっちの気持ちも考えてって言われたりした。
だいぽんはほんとにかっこよくて、イケメンで、背が高くて、デカくて、ちゃらくて、可愛くて、最強だった。
でもある日、だいぽんと遊んだ次の日にかずまと遊んで、かずまの家に泊まったら、そういうことになってしまった。
私は、どういう関係?と聞いたら、そう聞かれると思ったって言われて、彼女って言われた。
そうして、私はかずまと付き合う事になった。
かずまと付き合う前に、いつもの飲みのメンバーの一人が、かずまの事を知ってた。
ちゃらいエピソードを聞いて、やめときなって言われた。
私はショックだった。
私はバカで流されやすいから、みんながかずまを最低というように、
その勢いでこんなことあったの?と責めた。
かずまはめちゃくちゃ怒った。
付き合う前はそんなことがあった。
いつもなんか、こうやって何かしらの茶々というか、ストップがあった。
あれはストップだったのか、それともそういう周りを無視して自分が好きなように生きればよかったのか、どうしたらよかったのかは分からない。
私は、自分のために生きた。
他人なんて、どうでもよかった。
自分が傷つかないなら、それでよかった。
地元の女の子とよく集まるようになって、飲むようになったけど、
飲んだ勢いでその子たちが喧嘩しててもどうでもよかったし、
めんどくさいから男呼んで帰るとかをしてた。
表面的に愛相をよくして、心で見下して、本当にサイコパスだった。
かずまとはどうなったかというと、1ヶ月くらいで浮気をされた。
私は彼氏に依存したくなくて、たくさん予定をたてた。
かずまに、予定たてたいから早く予定を教えてって言ったら、そんなに遊びたいならそっち優先しなよって言われた。
私はその気持ちも分かる自分もいたけれど、は?ってなって、めんどくさいって思った。
自分が過去にそう感じた時に、その気持ちを大切にされなかったから、人にされたらイライラした。
私は自分が好きになった男のSNSを探って女関係を見る癖があったから、
なんか危なそうな女をよく見てた。
そしたら、かずまの浮気を発覚した。
最初は謝られて、別れるのを止められた。
なのに結局、1週間後くらいに振られた。
お前が別れたくないって言ったのに。
泣いたりぶちぎれたり、お前のせいで!!!!といわんばかりに荒れた。
でもあっけなく終わった。
私は恋が終わったら振り返らないと決めてた。
そうやってたくさんの時間を無駄にしてきてたから。
まただいぽんと遊んだりしながら、新しい恋愛を探してた。
別れてすぐに、クラブで泥酔して逆ナンをした。
ゆうととの出会いだった。
ゆうととはそこから連絡をとるようになり、私から逆ナンしたのに、ものすごくアタックされた。
逆ナンしただけあって、顔がすごくタイプだった。
何回か遊んで、付き合う事になった。
ゆうとは私がお芋好きって知って、お芋のお店に連れて行ってくれたり、
プラネタリウムに行ったり、いろんなところに連れて行ってくれた。
ゆうとは同い年で学生で、大学院生だった。
私はゆうとが大好きだった。
でも、1人っこだからか、ワガママなとこがあって、そこはいらいらした。
それと、ゆうとはホテルに行っても、1度もいれてくれなかった。
いつも自分だけイって、そういうことはしてくれなかった。
そこにすごくイライラした。
今思えば、苦手なゆうとを受け入れてあげればよかったんだと思う。
当時の私にはそんな余裕はなかった。
だんだんとゆうとに不満がたまってった。
ゆうとは私がたまにさらっと嫌みを言うと、
ものすごい怖い顔で私を見る事があった。
ある時、自分の家の中のことを少し話した。
お父さんの暴力の事も話した。
話してたら、少し泣けてきた。
そうしたら、ゆうとは、困った顔をして、
重いー。と言った。
私は、そっかあって思った。
誕生日もゆうとは、プレゼントはなかったけど、
ご飯をごちそうしてくれた。
嬉しかった。
でも、振られた。
振られた時に、怒りと悲しみがわいて、
ゆうとのプライドがへし折られて、傷つく事をたくさん言った。
他の男とキスしたことも言った。
友達に誘われて、日帰りのキャンプみたいなことをして、
その時に絡んだ男とキスしたから。
私は浮気とか、そういう概念がどうでもよくなってた。
そっからゆうとは私の事が無理になったと思う。
クラブでたまに会う事があったけど、私を分かりやすく避けた。
私はむかついて、見下してたから、お前ごときが私を避けんじゃねえよって思って、
わざと話しかけたりした。
そんなこんなでゆうととは終わった。
ゆうとと付き合ってる間に、男を紹介されたことがあった。
ゆうきだった。
ゆうとと別れてから、人伝えに別れたことが伝わったみたいで、
ゆうきから毎日連絡が来るようになった。
私は男がとぎれなかった。
誰と会っても私の事をだいたい好きになるし、チヤホヤされるし、
人を見下して、遊んで、裏切って、そういう事をたのしんでた。
会社では、私がすぐ彼氏をとっかえひっかえする、と言われるようになった。
私はむしろ、モテないよりそっちの方が良いと思ってたから、優越感に浸ってた。
同じ会社でも男の子はたくさんいたのに、その中には絶対手を出さなかった。