24歳⑤
この時のことを思い出すと、恥ずかしくて、申し訳なくて、死にたくなる。
誰が知ってるんだろう、誰が笑ってるんだろう、
私の事変なやつと思われてるんだな、
変な噂たったんだろうなって。
その女の子は、後日、その女の子も上司に言うために、私の名前を出していいかと聞いてきた。
私はいいよ、と言った。
でも、結局その女の事は、その後遊んだり連絡をとったりはしなかった。
私はどこで利用されて裏切られたんだろうか、
それとも信じたままで良くて、被害妄想なのだろうか、
もう訳が分からなかった。
疲れた、本当に疲れた、何も見たくない。そういう気持ちだった。
私はどうしてこんなに誤作動を繰り返してしまうのだろう。
なぜあえて嫌われる事や引かれる事をしてしまうんだろう。
なんでこっちの道を選んでしまうんだろう。
自らそうしてしまうことが、分からなかった。
なぜか、いつも破壊の道を歩んでしまう。
そんな感じで私の派遣生活は終わった。
ゆうきの事含め、私は激しく消耗した。
無気力で死にたかった。
ゆうきの時もだけど、
結局私がしたことは忘れられて、変でダメな奴で笑われて捨てられるんだ、
この気持ちに襲われた。
少し休憩しようと思った。
私は髪の毛を金髪にした。
後日、部長がご飯会を開いてくれた。
秘書さんと3人だった。
高いお店だった。
金髪になった私を見て二人はびっくりしてた。
私は少しふっきれたからか、元気そうに話した。
もっとしょんぼりしといた方が良かったかもしれない。
部長は私がなんでやめたかとか聞かずにいてくれた。
部長なりの優しさだったんだと思う。
本当は聞いてほしかった。
しかも私はこの飲み会にも遅刻していった。
私は遅刻癖がひどかった。
本当申し訳なかった。ごめんなさい。
秘書さんとは後日、ランチをした。
ここでも遅刻した・・
本当にごめんなさい・・・。。。
秘書さんは、独身だけど、旦那さんだった人が同じ会社にいて、
不倫をして出てったという事を聞いた。
だからせめてものので、籍をそのままにしてると言ってた。
涙を流してた。
いつも笑って華やかで優しくて、上品で強い女性だったから、私もなきそうになった。
秘書さんはいつも私に、常務のおみやげのお菓子をくれたり、
私がお芋好きだからお芋のお菓子をくれたり、
ネイルのグッズをくれたり、髪の毛がしっとするキャップをくれたりした。
だけど私はいつも喜んでもらってたのに、感想を言ったりしなかった。
私はいつも誰かがしてくれることを、私なんかが喜んでも、別にたいしたことないよね、みたいな気持ちがあったから。
今思うと、失礼なことしてたなって思う。
秘書さんにはずっと申し訳ない気持ちでいっぱい。
会社の女の人たちだって、私に優しかった。
たくさん話しかけてくれたり、歩み寄ってくれた。
でも派遣の女の子が悪口を言われてると聞いてから信じられなくなった。
私の殺意が伝わったんだろうか。
いつからだっけ。
私は申し訳ない気持ちにもなった。
色んな人が私にしてくれたことを恩をあだにして返したんだろうか。
私はまた自分の殺意で人の優しさを壊して、嫌われたんだろうか。
何も考えたくなくなった。
そうやって、1年が終わろうとしてた。
私はニートになった。
会社をやめてから、私のファンクラブだった人から連絡が来た。
飲むことになった。
私はまた泥酔した。
酔っぱらいながら、飲み屋で地元の先輩たちがいたから、そっちに行きたくなった。
あの時の私は本能がままに生きてたから、会社の人とは早めに解散した。
解散する時、ぎゅーとかちゅーをせまったと思う。
本当バカだよね、でも私は泥酔するとすぐこうなってしまう。
前の会社の人なのに。狭いところですぐこういうことをしてしまう。
バレるのが怖いくせに。
ハンド部の人にも酔った勢いでほっぺちゅーをしたことがあった。
ハンド部の人と飲みながら、つまらなくなって、態度で全開に出したりもした。
なんであんなことしたんだろう。
ほんと、恥ずかしくなる。
どうしたんだろう、という視線を思い出すと、恥ずかしさと申し訳なさでいっぱいになる。
だからこそ、同じ室の憧れだったハンド部の先輩に、近づかなかった。
こんな私はダメだと思ってたから。
全てバレた時、幻滅されて引かれると思ったから。
その先輩は無事に彼女ができて、結婚した。
地元のせんぱいたちと合流する時、私は何回も電話で呼び出した。
酔っぱらった私は狂ってしまう。
恥ずかしさもなにもなかった。
早く来てよ、ただそれだけ。
それで合流して、一緒に飲んだ。
はあ、壊れてたな。
本当に壊れてた。
なんであんな生き方してたんだっけ。
私は心の回復や治療を少しもせずにいたからだ。
すごいなあ、色々。
そうやって4月を迎えた。