高校1年生②
誕生日に香水と作ったケーキをあげた。
香水は喜んでくれた。
ケーキは、後日聞いた話が、カチカチに固まっててプラスチックのスプーンが折れたって言ってた。(めちゃおもしろい)
妹にあげようとしたら、そんなのいらないって言われたらしい。
これはしばらく私のネタになったけど、やっぱり心のどこかで悲しかった。
平然と私にそんなことを言っても失礼とも何も思わない感じが、悲しかった。
そこであいつは、私のほっぺたと自分のほっぺたをぎゅーってしてきた。
私は昇天した。
こんなにひどい扱いをされてるのに、私はその瞬間が嬉しかった。
高校になって初めて買ったファンデーションをして会った。
あいつは私にちゃんと痩せた?って聞いてきた。
私は頑張ってたけど、中々痩せられなかった。
1週間後くらいに、振られた。
私は世界が真っ暗になった。
真っ暗な世界でずっと生きていたけど、もっと深い底に突き落とされた。
毎日泣いて、どうにかして戻りたくて、またぎゅーってしてほしくて、連絡をしたり、色んなことをした。
あいつはものすごく調子に乗って、周りの友達に言って、私はまたネタにされていた。
この後に、高校生①で話した男の子に惹かれて、でもその恋もあっけなく散った。
その後にまたこいつと関わる事があった。
公園で2人で話して、ぎゅーってしたりした。
ドキドキした。
夏に私は持病でまた少し入院したんだけど、その時も食べかけの柿の種を持って、
お見舞いに来てくれた。
相変わらず上から目線でバカにしてくるけど、嬉しかった。
いつも、痩せたか?って言ってきた。
私はまたこいつの事が好きになった。
好きになると、また散々な扱いをされた。
相手が上で、私が下で、また私がしつこくて俺のことめっちゃ好きなんだよね、みたいな感じになる。
屈辱なのに、離れられなかった。
毎日毎日、辛かった。
諦められなくて、毎日あいつのことしか考えてなかった。
そうしてたら、何もできなくなって、病んで、うつ病になった。
そういえば中学の時も何回か精神科に行った。
また精神科に行って、薬をもらった。
それを飲むようになったら、世界の時がゆっくりすぎてくような不思議な感覚になった。
同じグループの子にうつ病の薬を飲んでる事を話した。
心配してくれた。
でも私はみんな、平和そうで、私の気持ちなんて分からなくて、楽しそうに見えた。
いつもこういう風に世界が見えた。
秋くらいまで好きだったと思う。
その後の事は覚えてないや。
あいつのことでうつ病になってから、みんなが笑ってても、その中に入らず、一人で席で無表情で無になってる事がよくあった。
心配されてたと思う。
でも、頭が真っ暗の真っ白で、いつも何もする気にならなかった。
勉強は、最初のころは塾を続けてて、クラスで真ん中くらいはとれてた。
でも、途中でやめてしまった。
今でも、この時のお金を無駄にしたような、自分てダメな奴だなっていう罪悪感に襲われる時がある。
私は何しても人を好きになってもお金をかけて何かをしようとしても、
うまくいかないし続かないしバカにされる。
本当に自分って価値のないダメな奴なんだなあって毎回思った。
悲しかった。自分をズタズタにしてやりたかった。
部活では、調理部なのに合宿があった。
高かったので、お母さんが高校に文句を言ってた。
合宿では、行きのバスで眠すぎて、ずっと寝てた。
隣だったみさとに申し訳なかった。
高校の時の友達はみんな優しかった。
同じグループの一人も、よく病んでた。
友達も、よく病んでたかも。
お昼になってお弁当食べて、トイレ行って、化粧直して、そういうのが楽しかった。
髪の毛を盛ったり、巻いたりして学校に行って、怒られたりもした。
すごくださかったと思う、懐かしい。
あと、バイトも始めた。
最初は漫画喫茶で働こうとしたのに、なぜか反対されて、近くのラーメン屋で働くことになった。
ここでも、人への怖さがさく裂して、ずっとおどおどしてた。
私は人が怖い時、良い子で優しくておとなしい子になる。
バイトではすごく優しい女の先輩がいてくれたおかげで、
覚えの悪い私でも、色々覚えられるようになっていった。
でも、親の制限で、21時までしか働けなくて、みんなから厳しいんだねって言われて、恥ずかしかった。
ここでも親の制限があった。
私にはいつも親がつきまとう。
私の自由も未来も楽しさも壊して干渉してくる。
すごく嫌だった。
高1の途中で、なぜかいつも一緒に通学と帰り一緒に帰ってたみさとと、一緒に帰らなくなった。
なんでだろう、かほちゃんの時と同じ感覚だった。
私が何も言わずに他の子と変えるようになった。
あの時は罪悪感とかとくになくて、私の自由やんって思ってた。
きっと、みさとは悲しかったと思う。
でも、その悲しんでる姿を心のどこかで楽しかった私もいた気がする。
いつも、傷付けられると言っておきながら、私も誰かにひどい事をするのがやめられなかった。
クラスの男子では、いつもピンクのチャーミィキティちゃんの弁当箱でご飯食べてる中2病の男がいた。
こいつとは長い付き合いになる事になった。
高1の時のいくつもの出会いは、長い付き合いになることが多かった。
この男から龍が如くのゲームを買ったり、そこから私は龍が如くにはまった。
色んなこと、懐かしいな。
全部、意味のある出会いだったんだなあって今だからこそ思う。
たまに、駅で同じ中学だったあいりを見た。
私は心の底から嫌いだった。
中3になって離れても、特別科目の授業で同じグループになった事があって、
私の筆箱を投げたりして笑って遊んでた。
そういうところが、大嫌いだった。
殺意でいっぱいだった。
あと、1週間で付き合って別れて私がうつ病になった男に、すぐ彼女ができた。
同じ中学の油揚げみたいな女だった。
死ぬほど屈辱で、殺しに行きたいくらい殺意がわいた。
そいつは私が付き合ってるのを知ってて、声をかけたということを聞いた。
こんな化粧っ気もないブスにそんなことされるなんてって思ったら悔しくて死にたくなった。
駅でそいつを見かけた時に、何度か思いきりにらみつけた。
向こうは驚いてつまづいて転びそうになってたから、それ見て、きっしょって笑った。
この時の自分を思い出すと恥ずかしくなる。
でも、私悲しかった。
真っ暗な世界に突き落とされて。
誰かを突き落とさないと、私は悪霊の塊になって殺人事件でも起こしてしまいそうだった。
あ、そういえば。
3学期の終わりに、他のクラスの男子を好きになった。
好きというか、好きと思い込もうとした。
私のよく出る癖。
誰かに恋してる自分じゃないとつまらなかったから。
苦しい気持ちをごまかしたかったから。
友達づたえにアドレスを聞いたけど、少ししかメールしなかった。
バレンタインは、可愛くラッピングしてあげた。
好きだからじゃなくて、私はこういう事を好きな人、にしたいから、だった。
でも、また、別にいらないんだけどみたいな顔をされて受け取られた。
周りはおおーってなってて、私だけ恥をかいた。
そいつはわざわざ自分の机の横に私のチョコをかけてた。
また私の好意が優越感のネタとされた。
私はすぐに全部なかったことにした。
別にそんなに好きじゃなかったんだけど?な、私でいないといけなかった。
そうしないと、またネタにされて噂話されて、バカにされるって恐怖に怯えたから。
あと、そういえばだけど、
家でお父さんと激しくやり合うようになって、
殺せ!!!私を殺せ!!って言ったら、
本当に首をしめてきた。
私がお父さんの煽り方もキレさせ方も無意識で網羅してた。
全然苦しくなかったし、殺す気なんて微塵もないこと分かってたけど、
こんな事されてる自分に酔いしれた。
ある時は、大声でぶちぎれ返したら、グーで思いっきり顔をぶん殴られた。
白目のとこが血で真っ赤になった。
病院に行ったら、あと少しで失明だったって言われた。
私は病気になったあの時のような、かわいそうな自分になれて嬉しかった。
お母さんは、本当に最低な父親、みたいな感じで言ったけど、
本当に他人事だよねって、お母さんにも殺意がわいた。
”私は関係ないけど。私はやってないからね”
が聞こえた気がしたから。
担任の先生には、お父さんに殴られたことをいった。
心配してくれた。
傷ついても傷ついても、地獄は終わらないし、死にたい毎日はずっと終わらなかった。
誰も気づいてくれないし、助けてくれなかった。