高校2年生②

それからそいつとは連絡とれなくなったけど、私とそいつがやったという噂はあっという間に広がって、私の初体験はネタの一つにされた。

私は分かってた。そいつは私とやったことを恥だと感じてる事を。

だから自分でもネタにしてたんだと思う。

そいつも初めてだったらしいから。

 

高1の時に同じクラスだったチェホンマンが、そいつと友達だからってすごくネタにしてきた。

いちいち、本当にうざかった。殺したかった。

 

 

思い出すと真っ暗だ。

魂が死んだ瞬間だった。

苦しくなる。

 

 

私はそこからもっと人生がどうでもよくなった。

どこまでも落ちていきたかった。

ズタズタに、本当に死ねるくらい自分を壊したかった。

 

クラスでは相変わらずいじられキャラだった。

クラスの女の子と仲良くなってきた。

さきという女の子といつも2人でいたけど、本当はこの子の事嫌いだった。

 

 

毎日笑ってた。本当におもしろくて爆笑してた時もあった。

でもやっぱり、魂は真っ黒に死んでた。

 

 

勉強なんて全くする気にならなくて、クラスではずっとビリかビリから2番目だった。

赤点ばかりとってた。

お母さんにこてんぱんに怒られた。

お父さんは勉強の事で私に何も言わなくなった。

 

 

そういえばこのくらいの時に、2番目の兄が家を出ていった。

彼女と同棲をするから。

追うように1番目も出ていったと思う。

私は自分の部屋ができる!!って嬉しかった。

お兄ちゃんが出ていくから寂しいとかとくになかった。

気が付いたらいなくなるって、そういう感じだった。

 

 

仲の良かった女の子たちとも、少し距離があいた。

心が真っ黒になった私は、その子たちにどうせ私なんてっていう態度を示すようになった。

でも、遊んだり、お昼は一緒にお弁当を食べたりした。

 

 

他にもバイト先の1個上と1日だけ付き合って、

次の日に、その男の友達から連絡が来て、別れたいって、太ってる人嫌だってっていう連絡が来たりした。

 

 

バイトは、ラーメン屋だけじゃなくて、ハワイアンなお店も掛け持ちをした。

そこでは、ちょっとやんちゃな人達が多くて、すごく刺激的だった。

私が1番若くて、みんな優しくてかわいがってくれた。

でも、私が全くメニューを覚えられなかったり、間違いがあまりにも多くて、

ものすごく呆れられて、イライラさせてしまってた。

イケメンで私にいつもお兄ちゃんのように教えてくれる10個上の人も、

怒ると怖すぎて、私はいつもビクビク怯えてた。

でも、みんな入れ墨だらけで、女の先輩はベロや口にピアスが開いてて、

なんかそういうのが、すごく良かった。

みんなで海にもいった。

打ち上げみたなのもして、私は美容院でエクステつけた帰りでセットしてもらって、

もりもりでいってしまって、ものすごく恥をかいた。

みんな笑ってたと思う。

私はいつもこうやって恥をかくことばかりやらかしてしまう。

今でも死にたくなる。

 

ラーメン屋のバイト先のみんなとも、カラオケとか川とか遊びに行った。

そういえば、みんなで飲みに行った時に、

私はバカだったから、なんだウイスキーって全然飲めるじゃんってガンガン飲んで、

ふと我に返った時に、口からゲロがマーライオンして、その場で吐いた。

みんなの前でやらかした。死にたかった。

先輩たちが助けてくれて、家まで送ってくれて、

親にいっぱい謝ってくれてた。

お母さんも、全然責めないで、すいませんって言ってた。

帰ってから、ふとんの上でも大量に吐いて、

お母さんにひっぱたかれて怒られた。

お母さんはヒステリックな金切り声を出してた。

私はこの声が死ぬほど嫌いで包丁で刺したくなった。

 

ゲロが止まらなくて、死ぬのかと思った。

二日酔いが3日くらい続いて、学校も休んだ。

胃液も大量に吐いた。

インスリンも打ってたから血糖値が下がっちゃうし、大変だった。

 

 

他にも、友達に誘われて、

友達の知り合いの人と宅のみをした時に、

私が酔っぱらって陽気になってたら、

男の一人に、お前はうるさいから寝ろって、布団をかぶせられた。

私は、あ、邪魔なんだなって察した。

他の子は可愛かったし、私いらないんだなあって分かった。

だから、全然眠くなかったけど、寝た。

 

私はカラコンをするようになってから、

化粧をすると別人に顔が変わるようになった。

それで自撮りすると、すごく可愛く撮れた。

友達と遊ぶときは、カラコンをつけてプリクラをとった。

ある日、友達が私のプリクラを見てアドレス知りたいって言ってると聞いて、

ある男と連絡を取るようになった。

その男は、私がやり捨てされた男とも友達だった。

あの時は本当に世間が狭すぎた。

でも、バカだから遊ぶようになった。

いつもそいつの前ではカラコンと化粧をしてたから、可愛いって言われた。

盛れた写メも送って、可愛いって言われて嬉しかった。

 

そいつの家に遊びに行った時に、

私はさっさと付き合いたくて、触っていいよって言った。

そいつは童貞だったから、躊躇してたけど、

そういう事をした。

初めて血が出た。こっちが初体験か?

人生で2人目の人だった。

 

 

でも、そいつはチェホンマンと同じ中学で、しかもチェホンマンと親友だった。

本当私ってアホすぎるよね。

分かってたのに、やめなかった。

チェホンマンには内緒にしておこうってなった。

そいつは私の誕生日に香水をくれた。

顔もタイプだったし嬉しかった。

純粋に、好きだった。

 

 

でも、チェホンマンにばれた。

またそこから私は地獄に突き落とされた。

その彼氏がだんだんと冷たくなるのが分かった。

どうやら、チェホンマンがあいつ全然可愛くないとか、化粧詐欺と言ってるのが分かった。

私がやり捨てされたことも。

 

どいつもこいつも、私の幸せを邪魔する。

そう思った。

私は、終わるなって思った。

私が1番避けたかった、馬鹿にされて捨てられるが近いうちに制裁されてしまうなって分かった。

 

そして、振られた。

その男の高校の文化祭に行く予定の日に。

きっと色んなこと言われたんだろうね。

ネタにされたんだろうね。

いじられたんだろうね。

ごめんね?私のせいで。

 

 

死にたかった。

 

 

そこからしばらく、やり捨てされた事や、顔面詐欺で付き合ったことを陰でこそこそ言われた。

私がチェホンマンに何をしたっていうんだろう。

まじで何もしてない。

チェホンマンと同じクラスの女の子から、チェホンマンが私の事をなんか言ってるよって言われた。

私は思わず、はあ?まじで死ねって言った。

そしたらそれを告げ口されて、なぜかチェホンマンが私にぶちぎれた。

わざわざ電話がかかってきた。

私は言ってないけど?何?何の用?って言った。

そしたら、え、そうなの・・・って切られた。

 

 

はあ

私がいったい何をしたって言うんだろう。

この時は本当に辛かった。

 

 

私は私の事をネタにされる日々を送りながら、

いつ、私、楽になるんだろうって考えて生きてた。

 

 

心のよりどころがほしかった。

死にたくてたまらなかったもん。

ななみには彼氏ができた。

みさとにも彼氏ができてた。

 

 

私はなんだろう。

生きてるだけで、馬鹿にされてネタにされる。

 

 

生きてる意味が分からなかった。

 

 

ある時、SNSで絡んだ男と、毎日連絡とるようになった。

市外の1個下の男の子だった。

 

そいつは付き合ってもないのに、私を束縛するようになった。

それで、付き合う事になった。

そして、一緒に遊ぶ日が来た。

また地獄を見るなんてね。